カテゴリ: 大人の嗜みガイド

靴はもう一つの足だ。

大人はやっぱり革靴だ。たまには歩きやすいスニーカーを履くこともあるかもしれない。コンビニにはスリッポンをつっかけていく、という人もいるかもしれない。それでもやはり日々の仕事に向かうとき、我々の足元を支えてくれるのは革靴だ。offの日だって、大人ともなれば、そんなにガキ臭い靴は履けないから、自然革靴がふえるだろう。
そんな革靴のもう一つの愉しみが、手入れだ。新品のときは固くこわばっていた靴が、手入れをし、ともに時間を重ねるごとに心を開いてくれる。ともに人生を歩んできた靴はいつしか我々のもう一つの足とすら呼びうるまでになるだろう。
日々の手入れはブラシをかけて固く絞った布きれで拭くだけで十分。
しかし週に一度、せめて月に一度くらいはじっくりと手入れしてほしい。

三種類の靴

一口に革靴といっても、ドレスシューズにワークブーツ、エンジニアブーツにはてはコンバットブーツまで、その範囲は幅広い。今回は手入れの仕方に応じて

・ドレスシューズ(スムースレザーのもの。ふだんのビジネスシューズ)
・オイルドレザーブーツ(ワークブーツやエンジニアブーツなど)
・スエードレザーブーツ

の三種類に分類したい。

ドレスシューズの手入れの仕方

ドレスシューズは、我々にとって、日々の仕事に履いていくという点で最も身近な靴だ。「一流のホテルマンは靴で人を見る」という有名な言葉を持ち出すまでもなく、靴は大事な局面において我々の顔とも呼べる働きをする。やみくもに高い靴を履いてればいいというのでもない。靴の値段の高い安いよりは、それをしっかり手入れしているかどうかに人となりが表れるのだ。

用意するもの

用意するものは六つ

・靴用ブラシ
・布きれ(三枚)
・靴用クリーナー
・靴用クリーム
・古くなった歯ブラシ
・防水スプレー

靴用ブラスは豚の毛のものが望ましい。布きれは本当に布きれで十分。着なくなった服を手ごろなサイズに切って使えばさらにエコ。
歯ブラシは靴クリームを塗り広げるのに使う。こだわってみたい人は、ペネトレイトブラシという専用のブラシがあるので入手してみてほしい。

手入れの手順

1.ブラシがけ

まずはブラシで靴の埃を落とそう。あまり力を入れすぎず、サッサッと払うようにかければOK。埃のたまりやすい溝や凸凹、革の継ぎ目に注意。
それができたら固く水を絞った布きれで細かい埃を落とそう。
ここまではそんなに手間もかからないし、できれば日々の手入れでやってほしい。

2.靴用クリーナーを使う

細かい埃を落とせたら、靴用クリーナーで落ちにくい油汚れや古くなったクリームを落としていこう。布きれに少量ずつ靴クリーナーをつけ、少しずつ靴に塗っていく。この時に不精して一気にやろうとすると失敗するので、あせらないこと。
言うまでもないが、一度使って汚れた布きれをそのまま再利用しないこと。

3.靴用クリームをつける。

汚れが落ちて綺麗になったところで靴用クリームを塗って栄養を補給してあげよう。歯ブラシに、これまた少量ずつクリームをつけて丁寧に塗り広げていこう。塗り広げ終わると、革靴がうるおい、かすかに輝いているのを発見するはずだ。

4.磨け!

布きれ(最後の一枚)をだしたら、徹底的に磨こう。ストッキングでやるといいといわれているが、そんなものはないので普通に布でよい。さらに輝きを出すためにワックスを使う人もいる。輝きが増すというだけではなく、耐久性と防水性が向上するというメリットがある一方で、失敗すると下品になってしまう、そもそも時間がかかって面倒くさいというデメリットもある。
この手の難しい部分はプロに丸投げしてしまうというのも手である。

5.防水スプレーをかけて風通しのいいところに二日ほどおいておく

手入れした靴は、防水スプレーをかけたら、クリームが靴に馴染むよう、二日ほど風通しの良い所で保管しよう。直射日光は避けること。

オイルドレザーブーツの手入れの仕方

経年変化、という言葉にどうも男は弱い。オイルドレザーブ-ツは、この経年変化を楽しむのにもってこいの靴だ。履けばはくほど、手入れすればするほど、自分だけの一足になる。一つとして同じ物のない、自分だけの一足になるのだ。

用意するもの

用意するものは

・靴用ブラシ
・布きれ(二枚)
・ミンクオイル
の三つ

オイルドレザーは革が軟らかいので、ブラシも合わせて軟らかい馬の毛のものを用意するとよい。

手入れの手順

1.ブラシをかける

この部分はドレスシューズの手入れの部分とまったく同じ。

2.オイルをぬる

オイルドレザーはその名の通りレザーに油をふくませて耐久性や防水性を高めたもの。しかし使うとともに油が抜けていくのできっちり油を補給してやることが大切だ。
布きれにミンクオイルをつけたら、ここでも少量ずつ塗り広げていくこと。このミンクオイル、意外と固いので一気につけようとしてもうまくいかない。オイルが均等に塗れないと、革の色がまだらになってしまうことがある。丁寧に、薄く塗り広げていくことだ。

3.風通しのいいところで二日ほど乾かす。

これもドレスシューズと同様。油が靴にしみこむまで風通しの良いところに置いておこう。もっともオイル塗り立ての時はギトギトしているので、まず履こうとは思わないだろうが。

スエードレザーブーツ

スエードレザーブーツはきわめて汎用性の高い靴だ。職場によってはビジネスにも履いていけるし、offの日も、あまり固くなりすぎず、しっかりときめたいときにぴったりだ。

そしてこのスエードレザー、じつは手入れがとても楽。毛羽立っているのでクリーム等を塗りようがないので、できることが限られているといったほうがいいかもしれない。

用意するもの

用意するものは二つ

・靴用ブラシ
・防水スプレー

手入れの手順

1.ブラシをかけて汚れを落とす

毛並みにそってブラシをかけるのがコツ。毛並みに逆らうと汚れも落ちないし痛みも多い。

2.防水スプレーをかける

防水スプレーをかけて一日ほど置いておこう。

最後に

「意外と面倒でもない?」ここまで読んできた人はそのように思っているかもしれない。そう、この程度で十分なのだ。
一週間の終わり、週末の夜、玄関で靴を磨くひと時は、誰にも邪魔されない「私」だけの時間だ。靴の汚れを落とし、クリームで磨き上げているとき、我々は同時に、自身の心に対してもそれをしているのだ。
靴と向き合い、自分と向き合う。
そんな時間を、我々は大切にしたい。

なお二か月から三か月に一回くらいはプロのシューシャイナーに手入れをお願いすると、靴の寿命がぐんと長くなる。
プロの技についても取材記事があるので、驚愕の靴磨きをぜひ見ていただきたい。

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編集部 三宅隆平

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