カテゴリ: 大人の嗜みガイド

メガネの歴史、鯖江というメガネシティ

メガネは今となってはファッションとしても欠かせないアイテムになっており、「目が悪い人がかけるもの」という考え方ではなくなってきている。ではそんなメガネだが日本での伝来、そして鯖江での発展はどのようになされたのか?簡単ではあるが歴史をたどってみることにする。

日本へのメガネの伝来は、あのザビエルだった

出典: shanti-phula.net

日本へのメガネの伝来は、歴史の教科書でも知らない人はいない、あのイエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルがきっかけだったと言われている。彼が日本にやってきた時に周防(現在の山口県)の国主・大内義隆に献上したものが、その最初という説が濃厚になっている。この頃のメガネは今のような耳に掛けるタイプではなく、手持ち式のメガネであった。

17世紀、日本製のメガネが登場し始める

その後海外製のメガネでは、スパニッシュイタリアン型と呼ばれる、眼鏡を紐で耳に掛けるタイプのものが出てくることになるが、日本人は鼻が低いので眼鏡が顔にくっついてしまうため、これを防ぐために鼻当てを考えたのが日本人だと言われている。こうして輸入品ばかりではなく、日本でも日本人に合った独自のメガネを作るにようになる。

20世紀、鯖江でのメガネ枠製造が始まる

出典: www.nippon.com

鯖江でのメガネ製造の始まりは、1905年。創始者と呼ばれる増永五左衛門が農閑期の副業として、少ない初期投資で現金収入が得られる眼鏡枠作りに着目。当時眼鏡作りが盛んであった大阪や東京から職人を招き、近在の弟子に眼鏡の製造技術を伝えたことが始まりと言われている。
その後、戦後の高度経済成長やチタン金属フレームの登場で需要が拡大、大きく成長することになる。

鯖江の国内製造シェアはじつに96%

出典: kazzzzak.blog74.fc2.com

さて鯖江のメガネ製造の国内シェアをご存知だろうか?じつに96%の日本製メガネを製造しているのである。ほぼすべての日本製メガネを製造していると言っても過言ではない。"MADE IN SABAE"はチタン金属フレームの開発を皮切りに、世界でも注目を浴びるまでに成長し、数ある賞を受賞するほどメガネ業界において存在感を示している。


"MADE IN SABAE"のクオリティ解剖

では何故、地方都市である鯖江がここまでメガネ業界において存在感を出し続けられているのか。それを支える鯖江の取り組みを見ていくことにする。

世界に誇るデザイナー養成

出典: news.only-1-led.com

鯖江では「SSID鯖江市立インテリジェントデザイン講座」というデザイナーの育成・再教育講座を目的に、デザイン界を代表する川崎和男氏が構想段階から参画した講座。2004年のGOOD DESIGN AWORDも受賞するなど、世界に誇るデザイナー養成に非常に力を入れているの鯖江の特徴だ。メガネ枠は顔の表情を左右する重要な要素であり、その人を印象付ける。メガネ業界における差別化ポイントの大きな1つだ。

メガネフレーム職人という存在

出典: suzukey.com

機械のよる生産性向上で大量生産が主流となる中で、鯖江は数多くのメガネフレーム職人を抱えており”ハンドメイド”による唯一無二のハイクオリティを提供している。職人の名前を象ったフレームや商品名が多く存在しているのだ。彼らは実に200工程はある制作作業を文字通りハンドメイドで行い、機械では味わえない付け心地を実現する。メガネは日々顔につけているもの、1つ1つのこだわりが、最終的には高い満足を生むことを彼らは知っているのだ。

産地ブランド「THE291」の誕生

出典: www.the291.com

平成15年3月、福井県眼鏡協会と鯖江商工会議所が主体となり、産地統一ブランド「THE291」(産地「フクイ」を数字で表現)が誕生。これは、消費者に対して「安心・安全・感動・満足」を与えることをコンセプトに、これまで産地が培ってきた技術とデザイン力を結集して作り上げた眼鏡に「THE291」の称号を与えることで、「高品質」を売りとするブランドの構築を図ろうというもの。これにより、福井産(100%日本製の高品質フレーム)であることを消費者に対して強くアピールすると共に、製品開発から宣伝、販売にいたるまで、一貫して産地企業が行うことで、国内市場に大量に流出している海外製品に対抗することを狙っており、また、この取り組みを通じて、従来のOEM生産(相手先ブランドによる生産)主体の産地から脱却を図ると共に、各企業が自社販売に撮り生んでいくことで、これまでの「作る産地」から「売る産地」への転換を目指している。

最後に

メガネと一言で言ってもそのバックボーンとそれに関わるデザイナー・職人の思いは非常に深い。鯖江は日本人の「ものづくり」に対するこだわりを昔のまま引き継ぎながらも、現代風にアレンジし適応することで今もなお圧倒的な地位を築き続けている。僕らがかけているメガネには、一体どんな思いが込められ、どんなデザイナー、職人がかかわってくれたのだろう。顔を思い浮かべられる商品は愛着が湧くものである。そういったものを僕らは大事にしてきたい。

鯖江が日本代表なら、ヨーロッパの代表はオリバー・ゴールドスミスではないだろうか。
オリバー・ゴールドスミスの魅力についてのこちらの記事もぜひ読んでほしい。

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編集部 羽田裕明

大人をもっと楽しむ情報、自身を磨く情報を日々発信します。

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