カテゴリ: 大人の嗜みガイド

桶×樹脂×絵の具から成る金魚絵

まずはこの動画をご覧頂きたい。
これは深堀隆介氏が金魚絵を描くプロセスが描かれているわけだが、恐らく完成した作品を知らぬ人に見せればこう答えるだろう。

「これは絵なの?」

桶や升の中に樹脂を注ぎ、そこに絵の具で絵を施し、再び樹脂を注ぎと繰り返すことで出来上がる彼の金魚絵は、もはや絵の次元を超え3Dの世界で我々の目の前に現れる。それもトリックアートではなく実際に3Dに描かれた絵なのである。

何故、金魚なのか?

何故、金魚なのか?それは深堀氏のオフィシャルサイトに実に情緒的に、そしてリアリズムを持って説明されているので、こちらでご紹介したい。

10年前のある日、絶望的になっていた作家を、飼っていた金魚が救った。 さほど可愛がらず、なんとなく飼っていた一匹の地味な金魚。 だが、落ち込んでいる作家の眼には、その子は最高に美しく見えた。 「何故いままでその美しさに気がつかなかったのか。  何故いままでその狂気に気がつかなかったのか。  金魚は、善も悪も持っている。金魚には全てがある。だから美しいのだ。」 作家にとってそれは、まさに決定的であった。 その後、金魚がテーマの作品が大部分を占め始め、とうとう金魚だけになってしまう。 現在も金魚を通して、作風を問わず様々な表現を試みている。

引用: goldfishing.info

奇跡と言って良いほど、そのきっかけは日常に用意されていて、その日常から全く新しい世界を見出した深堀氏の才覚、そしてそれを表現するための徹底したこだわりが、このような唯一無二の金魚絵を実現していると言える。

描く金魚は無限に広がる

樹脂を用いた独特な金魚絵のみならず、深堀氏は金魚絵を様々なキャンバスに描き出す。ここでは特徴的な作品をいくつかご紹介していく。

女性の身体の局面と金魚を融合した美しい金魚絵

深堀氏の繊細な手で描かれる金魚絵は女性の身体をもキャンバスにする。女性の優美な身体に描かれる金魚は、どこか力強く、しかし女性ならではの柔らかさが共存している。

扇ぐ扇子と描かれた金魚による躍動

絵はあくまで静止画だ。静止画でも彼の作品は躍動感に溢れている。それをさらに昇華させた扇子画。扇がれる扇子に描かれた金魚たちは、より生き生きと私たちの前で舞い踊る。

金魚らしく、彩り豊かなグリーティングカード

幻想的な絵だけでなく、私たちの持つイメージらしい、彩り豊かで爽快な金魚絵。少年少女時代、誰しもが触れ、目に見てきた金魚たちが描かれている。

樹脂作家ではない、美術家としての表現

樹脂を用いた金魚絵が、その名を世界へ轟かせたのは言うまでもない。しかし深堀氏は美術家であり樹脂作家ではない。そのことを同じく金魚という世界は変えずに表現したこの作品に、彼の美術家としてのスケールの大きさを感じずにはいられない。

近日中に開催の展示会はない、心待ちにしよう

残念ながら現時点で近日中に国内で開催される展示会は無い様子。これまでもさほど多くは開催されていないため、開催される際は僕らも足を運んでその世界観を実体験したい。最後に、冒頭にご紹介した動画以外にも、ライブペインティングの様子が描かれた動画もあるためご紹介。展示会開催のその日まで、追体験しておこう。

深堀隆介氏、その人

深堀 隆介 (ふかほり りゅうすけ / Riusuke Fukahori)
美術作家 42歳

桶に樹脂を流し込み、直接そこへアクリル絵具で金魚の絵を描いていく手法で描いた金魚絵でその名を世界へ轟かせる。
その作品は樹脂、立体、平面、パフォーマンスなど多岐にわたっているが、金魚をモチーフとした作品が大半を占める。

現在横須賀美術館で作品展示中(2015,05,20更新)

神奈川県の横須賀美術館にて開催中の「ほっこり美術館」展にて、深堀隆介氏の作品の一部が展示中。期間は4/26〜6/24とのこと。この機会に是非実際の作品をその目でとらえていただきたい。

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編集部 羽田裕明

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