カテゴリ: 大人の嗜みガイド

スマホ・携帯が一般化して、時計を身につけない人が増えた。と言っても、大の大人がいちいちスマホで時間を確認するのは決まらないし、会議中にケータイを見るわけにも行かない。腕時計は未だに必需品である。その中でも、趣味・ファッションとして今でも支持を集める、機械式時計について考察したい。

腕時計の分類~機械式時計とは~

機械式時計の歴史

機械式時計とは、ゼンマイなど脱進機と呼ばれる機構で動く時計のこと。ゼンマイを手で巻く手巻き式と、身につけているだけでゼンマイが巻かれる自動巻きと呼ばれる物がある。対してクオーツ式時計は、水晶に電圧をかけることによって起こる振動を元にした時計であり、普通電池で動く。そもそも腕時計の歴史は19世紀末で懐中時計を軍用に改良したのが始まりだ。それまで携帯する時計は懐中時計だったが、軍用に端を発して一般に受け入れられていった。1960年台にクオーツ式時計が開発され・普及するまで腕時計は機械式時計だった。

クオーツ式時計の登場

現在流通している時計のおよそ9割はクオーツ式のものだ。圧倒的に値段が安く、精度も高い。普通ファッションブランドで売っている時計はこのタイプだ。(たとえば、ポール・スミスの腕時計の中身・ムーブメントは日本の時計メーカーシチズンのものが使われている。)機械式時計の誤差が一日に数秒であるのに対して、クオーツ式時計は月に数秒だ。まさにケタ違いでクオーツのほうが精度が高い。

機械式時計復権の背景

ブランド化・住み分けの進行

ではなぜ機械式時計は今でも人気を保っているのか。前述した1960年台のクオーツ時計の隆盛、特に日本企業が圧倒的な低価格化を行ったことによって機械式時計は淘汰されるかに見えたが、1980年台に入って機械式時計が見直され、今も定番として出回っている。これはバブルに連動したブランド偏重・アクセサリー化の動きだが、バブルがはじけたのちも機械式の時計は嗜好品として安定して評価されている。しかし、バブル期とは大きく違う部分がある。それは機能への着目である。バブル期、機械式時計が再評価された際は、「ロレックス」「オメガ」など、ブランド名に価値を置いた視点が多かった。言ってしまえば、時計の中身に興味などない、ステータスとしての時計だった。ところが近年はムーブメントに着目する時計ファンが多い。これは機能としての時計への着目だ。機械式にシースルーバックのものが多いのもその象徴だろう。
例えば、ジラール・ペルゴやパテックフィリップなど、スイスの老舗高級メーカーなどは自社ですべての部品を製造する、「マニファクチュール」と呼ばれる。そういった高級化・ブランド力のアップによって機械式の時計は生き残りに成功している。
簡単に言えば、自己主張のツール・一種のステータスとして機械式時計を付ける人が多いのだ。

「面白い」腕時計を持ちたい!

値段を含めた便利さで言えばクオーツ式が圧倒的だが、クオーツではステータスにならない。SWATCHなどファッション性の高いクオーツはいっぱいあるが、やはりなんとなく格好がつかない。ブランドの話もできないし、歴史だって浅い。誤解を恐れず言えば、つまらないのだ。
そこでACCETORY編集部は、こう主張したい。男たちよ、機械式時計を持て、と。

今、機械式をすすめるわけ

技術の集積を感じる

機械式の魅力は技術の集積を感じられることにある。腕時計の形ができてから100年。懐中時計は少なくとも17世紀には使われていた。その歴史の延長線上にいるということを実感することができる。また、昔は一部の王侯貴族しか持つことができなかったものを、簡単に手にすることができるのである。これはクオーツという普及品では味わえない感動である。その上で、機能美を実感することができる。シースルーならムーブメントの美しさに心が躍る。時計を外したり、ネジを巻いた瞬間。そんなときにふと、連綿と受け継がれてきた技術の美しさを感じるのだ。

「一生モノ」の時計

クオーツ式時計の普及で大きく変わったのは、時計がある種使い捨てのものになったことだ。精度が高い時計を安価で製造できるようになったことで、その時々の流行に合わせたファッション性の高い、使い捨ての時計が広く世に出回るようになったのだ。いわゆる、「服屋の時計」「ファッションウォッチ」が現在主流と言える。
しかし、機械式時計の寿命は長い。電池交換が必要なく、半永久的に使えるというのも魅力の一つだ。もちろん機械の摩耗は起こるため永久・とは行かないが、オーバーホール(時計の分解清掃)を定期的に行うことで、数十年は使うことができる。いい時計を買って、子供・孫に受け継ぐ。なんともロマンがあるじゃないか。クオーツだとそうは行かない。どんなに丁寧に使っていても、10年程度でがたが来てしまう。修理してもらえないこともないのだが、宝飾品でもない限り、新しく買うほうが安い、ということになるだろう。
一生ものの時計として持つには、機械式がベストなのだ。
大量消費社会がおわりつつあるいま、クオーツ式の安価短寿命よりも、機械式を長く使うほうが時代にもあっているのではないだろうか。

編集部おすすめの機械式時計

ここまで機械式時計の魅力について説明してきたが、実際に編集部がおすすめする機械式時計を紹介していきたい。

セイコー5

出典: www.10keiya.com

海外で大人気のセイコー5シリーズ。自動巻きで値段は6,000~20,000円ほど。このクオリティでこの値段はなかなかない。エントリーモデルとして、自動巻腕時計を試してみたい、という方へ強くおすすめする。海外専用製品なので逆輸入という形になる。

Hamilton Jazzmaster

出典: www.hamiltonwatch.com

一つ上の価格帯だと、SWATCHグループのHamiltonがおすすめだ。価格は10万円前後。写真のジャズマスター・オープンハートは、時計の心臓であるムーブメントが文字盤から見える、遊び心のあるデザインだ。いわゆるETA(スウォッチ社の汎用ムーブメント)だが、性能と価格を考えると文句なしだろう。カジュアルはもちろん、ビジネスでも問題なく使用できる。

パテックフィリップ カラトラバ

出典: www.watch-yoshida.co.jp

そして最後に、時計ファン永遠のあこがれ、パテック・フィリップのカラトラバ。シンプルながら洗練された嫌みのないデザイン。1920年頃にデザインされ、その後の腕時計に大きな影響を与えた。価格は390万円前後と簡単には手が届かないが、いつかは持ってみたい、自分の子供・孫に受け継ぎいきたい時計だ。

おわりに

なんだかんだ書いては来たが、機械式の魅力はかっこよさだ。持っていることを自慢したくなるような機能美だ。趣味の時計は機械式に限る。ステータス性や面白みでクオーツは到底機械式に敵わない。スマホ、スマートウォッチの普及が進めば尚更、「時計=趣味・ファッション」の傾向が加速していくことだろう。そんななか大人の男がカッコつけるためには、機械式の腕時計はうってつけだといえるのではないだろうか。機械式の時計のギミックに憧れる。時計が好きだ。それだけでいいと思うのである。

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