カテゴリ: 大人の嗜みガイド

傘を捨て、街に出よ

雨の日が憂鬱だなんていったい誰が決めたのだろう。梅雨だから家から出ないなんて、誰が言い出したのだろう。

幼いころはむしろ梅雨が、雨が楽しみだった。
幼稚園に向かう、いつもと同じ道が、雨の日だけはなんだか神秘的で幽玄たる様を見せる。
水たまりにこぼれた車のガソリンが虹色に反射する。
蝸牛をみれば指でつつき、拾った木の枝で紫陽花を叩いては飛び散る水滴に興奮する。
買ってもらったばかりの黄色いレインコートにあたる雨粒が、その下の半そでの二の腕に心地よく響く。
挙句の果てには、はしゃぎまわってなかなか前に進まないのにしびれを切らした母親が、むりやりに引っ張って連れて行こうとする……

だがいまや、雨と戯れる感性の柔軟さは失われてしまった。
いつから僕らは、梅雨が来ると背中を丸め身を縮こまらせて傘に潜り込むようになってしまったのか。
いつから僕らは、雨靴を履いて水たまりに踏んでまわるのをやめてしまったのか。

寂しいではないか。つまらないではないか。
傘を捨て、街に出よ。雨の冷たさを、レインコート越しに感ぜよ。

RAINS -無駄をそぎ落としたシンプルなレインウェア

傘を捨て、街に出よ、なんて言ったところで、まともに着られるレインコートがないのでは話にならない。
女性向けのレインウェアではおしゃれで可愛いものが一杯ある。毎年梅雨になると、大手百貨店では女性向けにレインウェア特集をやっていて、羨ましい限りだ、とため息をつく。
ふと「レインコート おしゃれ メンズ」で検索してみてもアウトドア向けのやたらカラフルで、ゴテゴテしていて、とてもスーツの上には着られないようなデザインばかり。
それだって悪くないんだけどね、とこぼしながら結局は傘を手に取る日々が続いていた。

今回紹介するレインズが面白いのは、これまでマウンテンパーカー寄りのレインウェアばかりだったところに、都市的な、ミニマルで洗練されたモデルを提示したところだ。これならスマートで大人っぽいし、平日にもスーツの上からさっと羽織れる。
シルエットも北欧らしいストンとしたシンプルで薄手のものだから、微妙に肌寒いこの頃、普段使いにも重宝する。

このブランド、ありがたいのは膝丈のモデルもちゃんとあること。短めの丈で軽やかさ、若々しさを身にまとうのもわるくないけれど、やっぱりコートと称するからには、膝くらいの丈で大人っぽくセクシーに装いたい。
ことレインコートともなれば、丈が長いほうが雨も防げるし、理にかなっていると思う。

デザインだけでなく、機能やコストパフォーマンスも抜群だ。
おどろくべきことに値段は大体どれも10000円~15000円。
もちろん肝心の機能も抜かりはない。脇の下や、背中のケープ・ド・バックの裏に通気口があり蒸れるのを防いでくれるし、撥水性も、速乾性も高いのでガンガン着ることができる。

黒やベージュ等のベーシックな色だけではない。
雨の日の気分を上向かせてくれるような鮮やかな色のレインウェアもある。さすがにスーツの上から羽織るのは難しいけれど、アウトドア過ぎないシンプルさが知的な印象を与えてくれる。
例えばサイクリングの際に雨に降られたときなどに、カバンに忍ばせておくと便利だろう。

ブランドの誕生が2012年、日本上陸が去年の春であるのにも関わらず、百貨店やセレクトショップ等でも入荷しているところは多い。
東京でいうと、例えば神宮前のkapokや表参道のMoMA、銀座三越でもPOP UP STOREがオープンしている。
詳しい情報はこちらから。

Thumbnail Photo by Vinoth Chandar(on flickr)

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編集部 三宅隆平

脳髄を置いてきぼりにして走る

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