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セイジ・オザワ松本フェスティバルってなに??

セイジ・オザワ松本フェスティバルはかつてサイトウ・キネンフェスティバルと呼ばれていた日本最大のクラシックの祭典だ。
斉藤秀雄という、日本のクラシックを育て上げた偉人を追悼して、没後10周年を迎えた1984年に編成された桐朋学園斎藤秀雄メモリアル・オーケストラが母体となっている。当初は不定期で編成されていたが1992年からは「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」として毎年夏の終わりに、長野県松本で開催されるようになった。
それが今年からセイジ・オザワ松本フェスティバルと名前を変えて八月九日から九月十五日にかけて開催されるのである。

ちなみにフェスの名前は変わるが臨時編成されるサイトウキネンオーケストラの名前はそのままである。

セイジオザワってだれ?

小澤征爾はまさしく日本を代表する、さらには世界的に名前の知られた指揮者である。
ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝するや、カラヤン、バーンスタイン、シャルル・ミュンシュなど名だたる指揮者に指示し、世界的な名声を高めた。
ちなみにブザンソン国際指揮者コンクールは「のだめカンタービレ 巴里編」で主人公千秋が優勝するコンクールのモデルとなっている。
その後三十年間にわたってボストン交響楽団の音楽監督を務めあげたのち、2002-2003年のシーズンから2009-2010年のシーズンまでウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めた。ちなみにこのウィーン国立歌劇場のオーケストラがかの有名なウィーンフィルである。
性格もけっして堅物ではなく、酒と女と音楽を地で行くような人物だともいう。

セイジ・オザワ松本フェスティバルにいくべき三つの理由

日本最高、世界屈指のオーケストラが観られるのはここだけ

サイトウキネンオーケストラは、毎年このフェスのために日本や世界のトッププレイヤーを集めて編成する、いわばオールスターオケ。
当初は斉藤秀雄の弟子(それぞれ日本最高のプレイヤーに育て上げられた)が集められて編成されていたが、最近は斉藤秀雄の弟子の高齢化が著しい問題となったため、孫弟子や小澤征爾の知り合いの海外のプレイヤーを集めている。
日本のオケ、特に管楽器はあまり世界的な評価に恵まれているとは言えないが、このサイトウキネンオーケストラだけは別。世界最高のクラシック批評雑誌であるグラモフォン誌において、世界のオーケストラTOP20に、唯一日本から選出されるなど、その評判は傑出している。
以前は東京等でのコンサートもあったが、最近では当フェスか、あるいは海外公演でしか聴くことができない。

世界のオザワの指揮

高齢であることに加え、ビッグネームになりすぎたためなかなか日本で彼の演奏を聴くことはできなくなってしまった。
そんな中で小澤征爾が音楽監督を務め、指揮を振る当フェスは非常に貴重である。特にサイトウキネンオーケストラは、長年彼の指揮に応えてきただけあって、彼の表現を余すところなく音に変えてくれる。
なにぶん高齢であり、近年ではサイトウキネン以外を振る機会がかなり減ってしまったので、これをのがすと一生聴けないかもしれない。

彩り豊かな曲目

なんたってフェスであるから、様々な会場で様々な演奏が繰り広げられる。
交響曲から室内楽、オペラ、マーチ、はてはジャズまで一流の演奏を余すところなく楽しみたい。
わけてもおすすめな三つの公演を紹介する。

オーケストラ コンサートBプログラム

小澤が、言わずと知れたブラームスの交響曲四番を振るこのプログラムは、聴き逃したくないところ。
カップリングがバルトークの「管弦楽のための協奏曲」(オーケストラのためのコンチェルト)というのも非常にうれしい。
コンチェルトというと通常は「ピアノコンチェルト」や「フルートコンチェルト」のようにソロ楽器とオーケストラが協奏し、その楽器の魅力を余すところなく伝えてくれるものだが、こちらはオーケストラのコンチェルト。
サイトウキネンの“オーケストラ”としての魅力を存分に味わっていただきたいところだ。

オペラ -ベルリオーズ:「ベアトリスとベネディクト」

小澤自身がフランスから自身のキャリアを出発させてきたこともあって、フランス音楽は得意中の得意。
今回のオペラはその自信を表すようにフランスの偉大な作曲家ベルリオーズのオペラ「ベアトリスとベネディクト」だ。
シェイクスピアの「空騒ぎ」という作品を原作にもつこの作品はベルリオーズの晩年期の集大成ともいえる大作。
作者のベルリオーズ自身、同時代での評価があまり高くなかったことに加え妻、子供に先立たれるなど、公私両面で幸福な人生を過ごしたとは言い難いが、だからこその感動が胸を打つ名作オペラである。

マーカスロバーツトリオ

クラシックのフェスだけどクラシックだけではなくてジャズもある。今年はウィントン・マルサリスのバンドのメンバーとして知名度を上げた、盲目の天才ジャズピアニスト、マーカスロバーツが、ピアノ、ベース、ドラムのトリオ編成で来日する。
クラシックの教育を受けたことのある彼の独特の黒人ピアノを、ぜひ生で聴いていただきたい。

松本の観光も

本フェスの開催地である松本は観光名所の豊富さでも名高い。烏城の相性でも知られる黒作りの松本城は言わずもがな、少し足を延ばせば北アルプスの広大な自然で心身ともにリフレッシュできる。温泉も多く、特に浅間温泉は名湯として有名だ。

そしてなんといっても松本といえば信州そば。蕎麦屋の名店がひしめく松本でコンサートの合間に蕎麦屋行脚ときめこむのも悪くはないはずだ。

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編集部 三宅隆平

脳髄を置いてきぼりにして走る

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