アウトドアを知らずに、ポートランドは語れない。

ポートランドは緑の多い街だけれど、周りはもっとすごい。何しろ360度オレゴンの大自然。アウトドア生活がほんとうに身近なのだ。夏になるとポートランダーは実に気軽にキャンプやハイキングに出掛ける。それはごく日常的なこと。アウトドアは街歩きでは分らないポートランドの底知れない魅力を知る絶好の機会でもある。

個人的リトリートとしてのキャンプ場。

ポートランド近郊にはそれは素晴らしい森と川がある。第一回目にも書いたように市街の周囲には「都市成長境界線」というのが決められていて、その外側はビルや商業施設はもちろん普通の住宅も建てられない。OKなのは農林業関連だけ。その境界まで車で30〜40分の距離だから、街の近くでも自然が保たれているのだ。さらにキャンプ場の多くが広大な自然公園の中にあり、一歩入るとそこには信じられないアナザー・ワールドが広がっている。

キャンプ場の中を普通に鹿が歩いている。

Oxbow Regional Park: ゆったり蛇行するサンディ・リバー沿いの自然公園。ダウンタウンから30キロとは思えない野生動物たちの王国。

ポートランダーの中には定番キャンプ場を決めている人もいる。そこが「何度も戻って行く場所」、つまり自分にとってのリトリートになっているのだ。ただ自然の中で過ごす、それだけで最高にリフレッシュできる。だから思い立ったら一人でも出掛けていく。そういう距離感に極上のアウトドア環境があるのがポートランド。誰と一緒に行こうと、自然と対峙し受け止める感覚は一人ひとり異なっているもの。そもそもアウトドアはとても個人的な体験ではないだろうか。ここにはソロキャンパーも多いし、街と自然、両方が好きな人にとても居心地のいい街、それがポートランドなのだ。

写真)キャンプの2大マストアイテム:
テントサイトでも一つずつ設置されているのが焚火用のファイヤー・ピット(Fire Pit)とピクニックテーブル。薪(Fire Log)は約5ドル。焚火と食事は何よりも大切なので、この2つはマストアイテム。それが楽しみでキャンプに行く人も多い。

トレイルは無数。自然の中をひたすら歩く。

Washington Park:ダウンタウンから歩いていける自然公園。隣のForest Parkへと繋がるWildwood Trailは長さ60kmにも及ぶ。

こうした環境にあるので、ポートランダーには子供の頃から自然に親しむ生活をしている人は多い。たとえばお洒落なアウトドア・グッズで人気のあるPoler Stuffのファウンダー、カーマ・ヴェラ。彼は両親が自給自足的な暮らしを好んだため、普段から自然を身近に感じて育ったという。「ポートランドは偉大な街だ」というカーマは、その魅力を「大自然が近くにあって、すぐにいろんなアウトドアスポーツが楽しめる」ことだと語っている。

写真)ポートランド近郊でも馬に乗る人はたくさんいて、ホーストレイルも多い。

ポートランドのアウトドアスポーツの基本は、やっぱりハイキング。どこでも無数のトレイルがあって、オレゴンの大自然を堪能できる。かなりの山奥でも縦横無尽にトレイルがつくってあるのは驚くばかり。リーズ・ウィザースプーン主演の映画「ワイルド」に登場した「パシフィック・クレスト・トレイル」はオレゴンを縦断してポートランドの近くを通るルートで、すごく人気がある。ただ、かなりハード、ほとんど道なき道の所も多いので万端な装備が必要。キャンプ場のトレイルは誰でもごく気軽に自然を楽しむことができる。

ポートランドのアウトドア、大アドバンテージ。

Milo McIver State Park: ポートランドの南東45分。Mt Hoodの森を縫って流れて来るクラカマス・リバー沿いの州立公園。キャンプ場は林間のセッティングでプライバシーが保たれている。

アウトドアは楽しいけど、いろいろ大変。確かに。でも、夏のポートランドでアウトドアの素晴らしさを味合わないのは、人生のちょっとした損失かもしれない。それに実はここには3つの大きなアドバンテージがあるのだ。
1. 蚊がいない!(これだけでうれしい)
2. 魅し暑くない!(カラリとしている)
3. 自然がすごい!(街に近いのに恐いほどの大自然)

写真)Mt.Hoodの中腹、Lost Creek Campgroundのトレイルにて。ひっそりしたクリークにビーバーの家が置き去りにされていた。

アウトドアショップで気分を上げる。

もしポートランドに訪れたら、ぜひアウトドアショップをのぞいてみてほしい。それぞれ店のコンセプトが異なっていて面白い。REIはキャンプも含めて万遍ない品揃え。
http://www.rei.com/stores/portland.html

REIのスタッフのRobさん。日本のこともよく知っている。自身は北海道に行きたいそう。腕のタトゥーがポートランダー!

夏の間、ポートランドのアウトドア生活をいろいろ紹介したい。そして、アウトドアが好きだからポートランドにもっと興味が湧いたという方が増えたらうれしい。だって、本当に手軽で楽しいのだから。

(文・写真:百木 俊乃 ポートランドの暮らしブログ365Portland.com編集人。コピーライター、クリエイティブ・プロデューサー。日本とポートランドをつなぐプロジェクトの企画プロデュースを行っている)

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