カテゴリ: ビール

2015年はクラフトビールが大きく知名度を上げる年になった。
クラフトビールを取り扱うお店が増え、最近はコンビニの棚ですら見かける。
そんなクラフトビールの作り手(ブルワリー)は、大手メーカーがこれまで作ってきたビールとは異なり、小規模醸造ならではのビール造りで様々な個性のあるビールを作っている。
ビールの種類、スタイルも圧倒的に増えてきた。

ビールの種類?なにそれ。というあなた。
今まで日本の大手メーカーが作っていたのは、基本的に「ピルスナー」という一種類のみだった。スーパードライも一番搾りも、実は同じ種類のビールなのだ。

ビールは、炭酸が強い金色のものだけではなく、たくさんの種類がある。
クラフトビールの隆盛で、今まで主流だった「ピルスナー」以外の種類にも注目が集まっているのだ。
ビールの種類は、スタイル(ビアスタイル)という。
今回は、そんなビアスタイルについて紹介していく。

発酵の種類

ビールは酵母が発酵することによってつくられる。その発酵のやり方によって、上面発酵(エール)、下面発酵(ラガー)、自然発酵の三種類に分けることができる。

下面発酵(ラガー)

ピルスナー

まずはおなじみ、ピルスナー。
一番搾り、スーパードライ、サッポロ、モルツ・・・。日本のビール大手四社が作ってきたビールは基本的にすべてこのスタイルと考えてもらっていい。上に書いた通りラガーは下面発酵を表す言葉だが、ラガーと言ったらピルスナーのことと思ってもらってほぼ間違いないだろう。(厳密にいうと、ピルスナーはラガーの中の一つ)

このピルスナーは、日本のみならず世界でももっともよく作られ、飲まれているビールである。 
見た目・味は説明の必要がないと思うが、キンキンに冷やすと美味しい、夏場にぐいっと飲みたいあれだ。
1842年にチェコのピルゼン地方で生まれたもの。チェコの水が日本と同じ軟水であったことから、日本での生産が比較的容易であったことも、日本でピルスナータイプが主に飲まれている理由とされる。

もちろん、クラフトビールのブルワリーもおいしいピルスナーをたくさん作っているので、試してみてほしい。

なぜピルスナーが世界で成功したのか等、詳しい情報は以下の記事にまとめてあるので参考にしてもらいたい。

また、アメリカンラガーやシュバルツなどもこの下面発酵のビールである。

上面発酵(エール)

ペールエール

ペールエールは、クラフトビールの中で一番スタンダードなものと言っていいだろう。ペールは色が薄いという意味で、18世紀のイギリスで登場した際にほかのビールより色が薄かったのが理由だ。
色は銅色・オレンジ色と言われ、味はさわやかな香りがするもの。
アルコールは強すぎず弱すぎず、クラフトビール初心者の方にオススメするのはこれ。

クラフトビールで有名な「よなよなエール」はこのペールエール。世界的に有名なのはバス・ペールエール。こちらはHUBなんかでも飲める。

エールビール全体に言えることだが、ピルスナーに比べぬるくなってもおいしい。

ブラウンエールやゴールデンエール、アンバー(琥珀色)エールなど、エールビールは色で分けられることが多い。ペールエールを基準にして、どのスタイルが好みか探すのもおすすめ。

IPA(インディアペールエール)

IPAは、ペールエールの苦みとアルコールを一回り強くしたようなものだ。かなり強い苦みがあって、はまると本当に癖になる味だ。
19世紀イギリスから植民地インドにビールを運ぶ際、悪くなってしまわないようにペールエールにホップを多めに入れたことにより生まれたとされる。しかしながら、現在はインドやイギリスよりもアメリカで人気がある。特にアメリカ西海岸で、アメリカ生まれのカスケードホップを使ったさわやかなものが流行し、クラフトビールブームの一翼を担ってきた。アメリカのIPAは、柑橘系の香りが特徴的。
ビール愛好家の中で、「クラフトビールと言えばこれ!」という人も多い。
サンクトガーレンYOKOHAMA XPAや箕面ビールw-ipaなどが有名。
市販ではないが、中野麦酒工房のIPAも絶品である。お店に行けば飲める。

IPAをさらに苦く・強くしたインペリアルIPA、逆にアルコール度数を下げたセッションIPAなんてものもある。
IPAについては、こちらにも書いたのであわせてどうぞ。

ヴァイツェン

ヴァイツェンは、ドイツ語で小麦という意味の白ビール。通常のビールでは大麦を使うのに対して、小麦を半分以上使用するのがポイント。フルーティーな香りがして苦味がとても少ない。見た目もきれいで、女性におすすめだ。ビールが苦手な人にはぜひ試してほしいビール。

日本では富士桜高原麦酒のヴァイツェン、本場ドイツではERDINGERなどだろうか。

ちなみに、泡立ちやすいので注ぎ方に注意。グラスを倒してゆっくり注ごう。筆者は盛大にこぼした経験がある。

このヴァイツェンを習って、アメリカで作られたのが、アメリカンウィートエール。ヴァイツェンを英語に直すとウィートになるのだ。だから、比較的似たような味になっている。

フルーツビール

フルーツビールは文字通り、フルーツが加えられたビール。昔からキイチゴやブドウ、サクランボを加えたものがヨーロッパ、とくにベルギーで作られてきた。ヨーロッパの若者の間ではかなり一般的。

ものにもよるが、甘くて飲みやすいものが多く、ビールが苦手な人にもお勧めできる。
サンクトガーレン湘南ゴールド(春夏限定)や、SPRING VOLLEY BREWERYのJUZZ BERRYなど。

ちなみに、日本の酒税法上、フルーツビールは発泡酒という扱いになる。

ポーター

ポーターは、イギリス産の黒ビール。麦芽をローストしたコクのある味わいで、18世紀ロンドンで大ブームとなる。荷物運搬人(ポーター)などの労働者が好んで飲んだことによってこの名前が付いたとされる。そしてそのポーターがアイルランドにわたって改良されて生まれたのが、「スタウト」。源流が同じで、明確な区別は存在していないが、もともとは「スタウト・ポーター(強いポーター)」という名前だったくらいで、基本的にはより強いもののほうを「スタウト」と呼んでいるように感じる。
好みが分かれるビールではあるが、炭を使った料理には抜群の相性。また、実はスイーツと一緒に飲んでもおいしい。チョコレートとの組み合わせをぜひ試してみてほしい。

ギネス・スタウトや常陸野ネストのエスプレッソスタウトなど。

黒ビールの種類についてはこちらの記事にもあるのであわせてどうぞ。

その他、スコティッシュエール。スコッチエールなんていうものもある。それについてはこちらにまとめたので合わせてどうぞ。

バーレイワイン・ウィートワイン

バーレイワイン・ウィートワインは、長期熟成されるビール。ビールで熟成!?と思うかもしれないが、ビールの見方が変わるようなビールだ。安くはないが、是非一度は試してみてほしい。
普通のビールに比べ、炭酸が弱く酸味が強いのが特徴。
全体的に流通量が少ないが、よなよなエールのハレの日仙人は、比較的手に入りやすいように思える。

詳細はこちらにもあるのでどうぞ。

自然発酵

さて、最後に自然発酵のビール。現在、私たちが飲むほとんどのビールはビール酵母を加えられてできている。しかし、樽に付着するもの、空気に浮遊しているもの等を使って発酵させる方法もある。それが自然発酵だ。

ランビック

自然発酵で有名なのは、ベルギーのランビック。野生の酵母を使用した伝統的な製法で作られたもので、通常樽で熟成させてから瓶詰される。アルコール度数も炭酸の度合いも弱いが、かなり強い酸味があるもの。
基本的にはベルギーからの輸入でしか手に入らない。見つけたらぜひ試してみてほしい。

おわりに

いかがだっただろう。ビールにはたくさんのスタイルがある。
もちろんこの記事で取り扱ったビールはほんのわずかだ。
ただ、クラフトビールでとりあえず押さえたいスタイルについては書いたつもりなので、ここから先は自分で飲みながら覚えていってほしい。(マイナーなスタイルも本当にたくさんあるし、すべてに厳密に決まりがあるわけでもないから、全部覚える必要はないのだ。)


クラフトビールの人気が出て、クラフトビールや大手四社以外のビールを扱うお店が増えた今、以前よりもビールの選択肢は圧倒的に増えている。
いつものビールもいいけど、今年は是非、今まで飲んだことのないスタイルも。

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編集部 y.hatakeyama

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