【決定戦】ボジョレーヌーヴォ―のコピペから年ごとの格付けを検証してみた。【2002-2014】

毎年ネットで評判になる、ボジョレーヌーヴォ―のコピペ。 そのキャッチコピーの前のめり具合に、 ACCETORY編集部が立ち向かってみた。 結果、爆死。

ルール

○○年より上と言われた時、○○年より一つ順位を上とする。

ここ○○年の中で最高と言われた場合、その範囲の中で最高位

論点

近年にない出来←過去何年を遡るか。

年数を出した比較をしていない年をどの位置に置くか。

どちらも「上々」、「最高」など他の程度を表す連体詞で評価。

ラインナップ

Wikipedia「ボジョレーワイン」の項目に即して、
2002年から2014年のボジョレーを紹介する。(2014年のみ異なるページ)

2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄えで1995年以来の出来」

引用: ja.wikipedia.org

2003年「110年ぶりの当たり年」

引用: ja.wikipedia.org

2004年「香りが強く中々の出来栄え」

引用: ja.wikipedia.org

2005年「タフな03年とはまた違い、本来の軽さを備え、これぞ『ザ・ヌーボー』」

引用: ja.wikipedia.org

2006年「今も語り継がれる76年や05年に近い出来」

引用: ja.wikipedia.org

2007年「柔らかく果実味豊かで上質な味わい」

引用: ja.wikipedia.org

2008年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」

引用: ja.wikipedia.org

2009年「過去最高と言われた05年に匹敵する50年に一度の出来」

引用: ja.wikipedia.org

2010年「2009年と同等の出来」

引用: ja.wikipedia.org

2011年「100年に1度の出来とされた03年を超す21世紀最高の出来栄え」

引用: ja.wikipedia.org

2012年「偉大な繊細さと複雑な香りを持ち合わせ、心地よく、よく熟すことができて健全」

引用: ja.wikipedia.org

2013年「みずみずしさが感じられる素晴らしい品質」

引用: ja.wikipedia.org

2014年「2009年の50年に一度のできを超える味わい」

引用: enjoy.sso.biglobe.ne.jp

なんともむず痒い評価が目立つがイマイチこのままでは分からない……。

先ほど決めたルールに沿って各コピーを検証して順位を決めていこう。

最初にビリを決めよう。

ざっと見渡してもビリが分からない中、ネット上で代々受け継がれているコピペにはこう記されている。

95年「ここ数年で一番出来が良い」
96年「10年に1度の逸品」
97年「1976年以来の品質」
98年「10年に1度の当たり年」
99年「品質は昨年より良い」
00年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」
01年「ここ10年で最高」
02年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「1995年以来の出来」
03年「100年に1度の出来」「近年にない良い出来」
04年「香りが強く中々の出来栄え」
05年「ここ数年で最高」
06年「昨年同様良い出来栄え」
07年「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」
08年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
09年 「過去50年でも素晴らしい出来」
10年 「1950年以降最高の出来といわれた2009年と同等の出来」
11年「近年の当たり年である2009年に匹敵する出来」
12年「ボジョレー史上最悪の不作」
13年「小粒だが味の濃いブドウが収穫できた」
14年「近年の当たり年である2009年と肩を並べるクオリティ」

引用: shuminoblog.blogspot.jp

12年「ボジョレー史上最悪の不作」

引用: shuminoblog.blogspot.jp

見つけてしまった。
なんともビリにふさわしいdisられっぷりの2012年。
これはもう、ボジョレー・カーストのシュードラ(最下層)と言って間違いないだろう。

そして最強っぽい文言以外のものを下から順に並べ替えてみる。

さて、ビリをめっけたことだし、あとは上記二つの引用から検討してランク付けしていくだけである。

しかし、そのランク付けも波乱の展開が待っていた……!?

13位【2012年】
圧倒的ビリ

12位【2008年】
「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
=普通。

11位【2004年】
「香りが強く中々の出来栄え」
=これも普通としときましょうか。

10位【2007年】
「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」
=上質という言葉から04、08に勝るか。

9位【2013年】
「みずみずしさが感じられる素晴らしい品質」
=07年よりやや上程度か。

8位【2002年】
「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」
「1995年以来の出来」
=過去10年間最高という文言が出てきているためにかなりのポテンシャルがあると判断。

最強決定戦 ―03v.s.05v.s.06v.s.09v.s.10v.s.11―

なんと首位争いの検討は7人のファイナリストによって繰り広げられることになった。
これはもはやふるいにかけたとは言えないレベルの決勝戦である。それでは7位から紹介していこう。

第7位 2010年「2009年と同等の出来」

残念。首位争いの最初の脱落者は2010年だ。
後述する、「2009年と同等の出来」「今年は天候が良かった為、昨年並みの仕上がり。爽やかでバランスが良い」と言っておきながらも、09年を超えた、という表現が出なかったことが敗因だ。

第6位 2009年「過去最高と言われた05年に匹敵する50年に一度の出来」

「50年に1度の出来栄え」
この表現は一番の論点だった。ファイナリストをぞろぞろ六人も選出した戦犯表現である。
しかし「05年匹敵する」という点で05年以上を越すことが出来なかったことでこのポジションに落ち着く。

第5位 2014年「2009年の50年に一度のできを超える味わい」

「2009年の50年に一度のできを超える味わい」
随分はっきりとした表現で09年を越えてきた。
50年に一度の出来がこの短い間に三回ほど登場しているではないか。インフレにもほどがある。

第4位 2003年「110年ぶりの当たり年」

「100年に1度の出来、近年にない良い出来」
1903-2003年にわたって作られることの無い世紀の傑作
そうまで言わしめた傑作ワインも、BEST3に入れず。
これ以降のボジョレーたちはすでにワインという存在を辞めた別の何かなのだろう。

第3位 2006年「今も語り継がれる76年や05年に近い出来」

「今も語り継がれる76年や05年に近い出来」
ボジョレー史上三本の指に入る作品だと言われているということだ。
何となくTOP3としての威厳のようなものを感じる。

第2位 2005年「ここ数年で最高」

「ここ数年で最高」
たったのその一言で二位にのし上がるボジョレー界のNo.2
きゃんきゃん御託を並べることもなく、世紀の名作とも言うべき03年を凌駕し、のちの06年を近づけない無欠さを誇った。
「ザ・ヌーボー」の異名は伊達ではなかった。
ていうか06年、ただこの年に乗っかっただけでは……?

栄光の第1位!! 2011年「100年に1度の出来とされた03年を超す21世紀最高の出来栄え」

「100年に1度の出来とされた03年を超す21世紀最高の出来栄え」
出た!(笑)ここまでくるともうボジョレーのお家芸。
21世紀最高の出来栄えのワインはたったの8年で更新されてしまった。
無論これ以前のボジョレーは全て2011年以下だと言っているようなものである。

うーん、この。

総評

調べていくうちにどうやらこの評価は色んな関係者が好き勝手ヤジを飛ばしているだけだという元も子も無い結果が分かってしまった。非常に悲しい。

キャッチコピー問題

2003年のワインは100年に1度の出来、2009年のワインは50年に1度の出来と報道されるなど、毎年のように最高級の評価がなされることがある種の通例にまでなっており[7]、こういった「○○年に一度」のような評価は専ら大手輸入業者や居酒屋店長、ソムリエのコメントであり、地元の「ボージョレワイン委員会」の控えめな品質予想とはだいぶ異なる。輸入業者の担当者は「委員会の品質予想はわかり辛く、自分たちで直接ワイナリーに出向き、生産者と話をして判断している」という[8]。

引用: ja.wikipedia.org

なんていうか、ただ疲れただけだった。
馬鹿正直に言葉尻だけをとらえることのなんとやるせないこと……。

ボジョレーたちは何も争っているわけではなかった。
各々の年の収穫を祝して、身の丈いっぱいの言葉を贈っているだけなのだ。

壮大な独り相撲を演じてしまった。滑稽なピエロだ。
最後は口直しとして、ボージョレワイン委員会の品質予想をWikiから引用してエンディングとしたい。

2002年「色付きが良く、しっかりとしたボディ」
2003年「並外れて素晴らしい年」
2004年「生産者の実力が表れる年」
2005年「59年や64年、76年のように偉大な年の一つ」
2006年「とてもうまくいった年」
2007年「果実味が豊かでエレガント」
2008年「フルーツ、フルーツ、フルーツ」
2009年「数量は少なく、完璧な品質。桁外れに素晴らしい年」
2010年「果実味豊かで、滑らかでバランスの取れた」
2011年「3年連続で、偉大な品質となった」
2012年「心地よく、偉大な繊細さと複雑味のある香りを持ち合わせた」
2013年「繊細でしっかりとした骨格。美しく複雑なアロマ」
2014年「エレガントで味わい深く、とてもバランスがよい」

引用: ja.wikipedia.org

もう何を言われても信じられるものか。
そう思いながらも、
この馬鹿げた盛り上がりがいつまでも続くことを願って一言つぶやいて筆を置く。

きっと今年も美味しいよ、うん!

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