クラフトバーボンとは何か。 プレミアムなクラフトバーボンの魅力に迫る。

2015年はクラフトバーボンの知名度がじわじわと浸透した年だと言えよう。 クラフトバーボンはバーボンの中でも特別なもので、 バーボン好きには本当におすすめしたい一本だと言える。 いまだきっちりとした定義が無いこのバーボンを、一緒に深めてみよう。

クラフトバーボン=バーボンのプレミアムブランド

製法や素材、香味の個性。
それらが特別に意味づけられたバーボンこそがクラフトバーボンだ。

妥協を許さない厳選された材料、
歴史と共に積み上げられてきた多くの技術。
それらをもとに作られる、少量生産(スモールバッチ)のバーボンに、このクラフトバーボンという名が与えられている。

とはいえ、その判断に明確な基準があるわけではないので、あくまでネームブランドとして考える向きもあろう。それでも、エイジを冠したジャパニーズやスコッチなどとも比肩できるくらい、「深く味わえる」バーボンであることは確かだ。

代表的なのはブッカーズ。
このクラフトバーボンを語らずして、終われない。

6-8年ほど熟成させたウイスキーは、バーボンの中では長期の熟成だと言える方だ。
ブッカーズはその中で特に味が良いと思われる樽たちを混ぜ、ろ過や加水などをしないでボトリングするのである。
絶対的な生産量が少ない中で樽出しのウイスキーをそのまま混ぜるため、生産年によって微妙に香味や度数が変わる。その違いを楽しむのもまた一興である。
およそ64度ものアルコール感を感じさせない重厚かつ繊細な味わい、まさにプレミアムなバーボンだ。

個人的に飲んだ一本を思い出しがてら記すなら、
香りは、オーク樽の長期熟成によって生まれるキャラメルのような香ばしい甘さとウッディ。奥に隠れているオレンジのようなフルーティさ。
味わいはフルーティな甘み。隠れていたオレンジの香りに説得力が出てくる。また、濃く甘い蜜の味がする。そしてアクセントにほのかな苦みがあり、あとをひく。

もちろん、味の傾向は大きく変わらない。あくまで大量生産のヴァッティングによって味を調節しているものに比べて違いが大きいというだけである。

そんなこだわりのバーボンは、アメリカンウイスキーの極めて代表的なブランドによって製造されている。
バーボンと言ったらあそこ。すぐに思い当たることだろう。

バーボンと聞かれて、パッと出てくるもの。

それはジムビームである。
もちろん、おのおの思い入れのある一本があることは重々承知で、
No.1の消費量を誇るこのバーボンを挙げたい。話の都合、一番有名なバーボンの一つとして納得出来るブランドだろう。
SUNTORYが2014年に買収したニュースは記憶に新しい。

このジムビームという名前、バーボン、ひいてはアメリカンウイスキーをけん引してきた名家ビーム家の四代目、ジェームズ・B・ビームからとられている。

バーボンを語る際に欠かせない「ビーム家」

ドイツからケンタッキー州へ渡ってきた初代ジェイコブス・ビームが1795年に販売したのがジムビーム。
アメリカ合衆国発足の1789年に初めて作られたバーボンとほぼ同時期から発売されている老舗のブランドだ。
つまりアメリカのウイスキーのイメージを作り上げたブランドであると言っても過言ではない。

現在においてバーボンにおける消費量トップの座に君臨しているこのブランドが、
頂点に甘んじることなく、常に新しい味を求め続ける姿勢の形。
それこそがクラフトバーボンなのである。

生半可な年数と知識では、この大きな壁を越えることは出来ない。
アメリカのハンドクラフトの波は蒸留酒にまで押し寄せてきているが、
奇をてらった味は作れても、クラフトバーボンのようにハイエンドなウイスキーと競うことはなかなか難しいであろう。

今後のバーボンの潮流を分かつ潮目が、今まさにこの瞬間なのではないだろうか。
バーボン界隈の動きは今後も目が離せない。

バーボンに特別な選択肢を求めて。

バーボンウイスキーはその昔(と言っても30年くらい前だが)、高級な洋酒という立ち位置を占めていた。
けれど時代が下るにつれ、手ごろな価格で手に入るようになった。

そんな歴史を経て、クラフトバーボンは生まれた。
大量生産へのアンチテーゼとして。
味を作るということに、より鋭い洗練を求めて。

これは回顧主義か。
否、スタンダードとプレミアムが並行した新たな形であるのだ。
人々が手に取ることの出来る裾野は広く、高みを目指すための妥協の無い酒造りをする。
それは今や、普遍的なサイクルとなって、バーボンの文化として定着し始めている。

日本ではあまりメジャーではないものの、アメリカにおいて、バーボンウイスキーの小規模蒸留を行っているところが増えているのだ。
実際、並行輸入という形で幾つかのクラフトバーボンが入ってきている。
今後それらの正規輸入が決まれば、日本でも目にする機会が増えていくことだろう。

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