渋谷で本場ポートランドのクラフトビールを -PDX TAPROOMで堪能する”ポートランド”

渋谷の駅の近く、でもすこしメインストリートから離れた静かな一角に、本場ポートランドのクラフトビールを存分に楽しめるPDX TAPROOMが誕生した。今回はそんなPDX TAPROOMの、最高においしいクラフトビールとフードのご紹介。

渋谷に現れたポートランド

全国のクラフトビールラヴァーに朗報だ。ついにここ日本でも、本場ポートランドのクラフトビールが味わえるようになったのである。

そう、それが今回取材させていただいた「PDX TAPROOM」。
なるほどこれが本場ポートランドの味か、と唸らせられること間違いなしのその実力の一端を、この記事ではあなたにお伝えしたい。

オレゴン産の塩を使用したサワーエール 「Hub salt N’ peppa」


タップには常時10種類のビールが並ぶ。比較的頻繁に入れ替わるので毎日通っても飽きない。

まず最初にテイスティングさせていただいたのが、「Hub salt N’ peppa」という名前のクラフトビール。
何とこちら、驚いたことに塩、それもスモークされたオレゴン産の塩を使用しているのだという。

しょっぱいのだろうか、とおそるおそる飲んでみると全然そんなことはない。
白ワインのように爽やかな酸味の後、豊かな麦の香りが鼻孔を通り抜けていく。

これはドイツの「ゴーゼ(Gose)というスタイルのビール。発酵の段階で塩を加えているのだという。

フルーティでありながら、後味が濃厚。厚みのある白ワインのようなテクスチャー、これまでに飲んだことのないようなクラフトビールだ。

フルーティで爽快な酸味 -「Breakside La tormenta dry hopped sour ale」

続いてBreaksideというブルワリーのサワーエールだ。

同じサワーエールであるさっきの「Hub salt N’ pepa」に比べるとよりフルーティで爽快な飲み味。

グァバやマンゴーのようなトロピカル、華やかでけだるげな熱帯の香りを、「サワーエール」という名前通りの酸味が引き締める後味である。
非常に飲みやすく、生ビールが苦手な方にもオススメできる一方で、単に飲みやすいだけでは終わらない濃厚なフレーバーもあり、味わって飲むことのできる一杯である。

こうした多様性もクラフトビールの大いなる魅力であろう。知れば知るほど奥深い。

クリスマス期間限定! 「Santa’s private reserve」


サンタがビールを片手に……なんとも楽しそうなクリスマスではないか。

そして丸々一杯提供していただいたこちらのクラフトビールは「Santa’s private reserve」だ。
Rogueというブルワリーの手になるこのクラフトビールは、クリスマスの期間限定となっている。

鮮やかな琥珀色のビールがチャーミングなサンタの描かれたグラスに入っている。
もちろんこのグラスもクリスマス限定の特別な物。

実際の味わいは、というとこれまでのフルーティで酸味のあるビールとはうって変わって、苦味の効いたフルボディの味わい。
上質なタンニンだけが持つ心地よい渋み、柔らかな炭酸が口の中でクリーミーにほどけていく。
いわゆるスタウトのような黒ビールとも違った、複雑で形容しがたい味わい。

特筆するべきはその後味であろう。どこか赤ワインにも似たダンディな渋みは、いつしか優美でセクシーな苦みに変化しているのである。
グレープフルーツを手で絞った時の、あの瑞々しい爽やかな香りといえばわかりやすいだろうか?

コーヒー豆を使用したフレヴァードビール 「Lompoc Brazilian Blonde」

最後にテイスティングさせていただいたのが、コーヒーフレーヴァーのビールという変わり種。

「ノッサファミリアコーヒー」というポートランドのコーヒー豆を贅沢に使用している。

その味わいは驚くほどコーヒー的。
といってもコーヒー牛乳のような子供だましではない。
ブラジリアンと名前がついているだけあって、ブラジルの豆のようなバランスの取れた香り。
そこにクリーミーな泡が濃厚な甘みを加えている。
サードウェイブコーヒーの流行を先導するポートランドの本気を見せつけられる素晴らしいビールである。

もちろんビールらしさも忘れてはいけない。なかばコーヒー豆の焙煎感と混ざりあいながら“麦”を主張してくる。

クラフトビールたちの魅力を200%引き出す料理たち。

サラダ


鮮やかな盛り付け、色とりどりで爽やかなサラダだ。

もちろんクラフトビールだけではなく料理もしっかりと“ポートランド”している。

例えばこちらのサラダ。
「PDXサラダ/ベビーリーフにアーモンドとオレゴン産ブルーベリーをトッピング、ビネガードレッシングで」

オレゴン州産のブルーベリーを、ポートランド流にサラダにトッピング、ビネガードレッシングで軽快に仕上げてある。

「ポートランドは、林檎だったりプルーンだったりベリーだったり、フルーツの栽培が盛んな土地」なのだと平松さんは語る。だからサラダにフルーツを載せることがしばしばあるのだとか。

「夏にはグレープフルーツをのっけたりなんかして。」サラダで初夏を感じる。なんとも贅沢なことではないだろうか。

このサラダ、特筆すべきはクラフトビールたちとの相性の良さであろう。

赤ワインビネガーの酸味、ブルーベリーの甘み、ベビーリーフの微かな苦み、アーモンドの持つ香ばしさ。
味を構成するこれらの要素が、見事にクラフトビールの香りの重なりと反応しあうことで、相互の魅力を引き出しあっている。

決してクラフトビールを押し隠すことがなく、逆に負けてしまうこともなく、時に欠けているものを補い合い、時にお互いの香りを高めあう。そんな素敵なマリアージュになっている。

サツマイモのフライドポテト/わさびケチャップ添え


鮮やかな盛り付け、色とりどりで爽やかなサラダだ。

もう一つ、フードペアリングという点でも、ポートランドらしさという点でも食べてみたいのがこちらの品。

「サツマイモのフライドポテト/わさびケチャップ添え」だ。

見た目カリカリなこちらのポテト、いざ頬張ってみると驚くほどしっとりとしている。
これがサツマイモなのか!と驚いていると平松さんが説明してくれた。
「アメリカのサツマイモは、ホクホクしている日本のサツマイモと違って、よりしっとりとしているんですよ。実の色も日本のものに比べて赤みがかっていて。」

繊維質な感じもなく、まるで良質なマッシュポテトのような滑らかさだ。

「わさびを使う、というのも最近の創作系のシェフたちの間で流行っている」のだという。
和食がユネスコ無形文化遺産に登録された影響であろうか、わさび以外にもゆずなどのフレーヴァーを使用するケースが増えている、と平松さんは語る。

このわさびとケチャップ、思っていたよりもサツマイモのフライドポテトとの相性が良い。
決して主張しすぎることはなく、かといって影が薄いでもなく、ケチャップとフライドポテトという組み合わせを引き締めるのに一役買っている。

サワーエールとの相性は抜群にいいに違いない。

ここは日本でも唯一の”本場”ポートランドなピアパブだ。

昨今のクラフトビールブームにより、ここ日本でも本格的なクラフトビールを提供する店が増えてきている。
そうした店とここ「PDX TAPROOM」が明らかに違って見えてくるのは、やはり店主平松氏のポートランドへの徹底的なこだわりが随所に現れているからだろう。

筆者もこれまで様々なクラフトビールを飲んできたが、「PDX TAPROOM」で飲んだそれがやはりダントツでおいしい。複雑で、個性にあふれていて、でも飲みにくいわけでもない、そんな本場の味をあなたにもぜひ味わっていただきたい。

PDX TAPROOMのオーナー 平松さんの思いにフォーカスした、
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PDXTAPROOM ポートランドと日本をつなぐ、架け橋とも言える場所。

2015.12.15

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