「カヴァ」というスペインのスパークリングワインを知っているだろうか。かのシャンパンと同じ製法で作られたスパークリングワインで、シャンパンの半分以下の値段というから、そのコストパフォーマンスの高さは折り紙つき。
スペインの至宝、カヴァとは

カヴァはスペインのカタルーニャ地方を中心に造られるスパークリングワインです。スペインのカタルーニャ語で「洞窟」を意味するその名前は、年間を通して一定の温度と湿度が保たれる洞窟がスパークリングワイン造りに適していたため付けられました。 瓶内二次発酵で造ること、瓶内熟成期間は9カ月以上など、厳格な規定が設けられているカヴァ。使われるブドウは土着品種であるマカブー、チャレッロ、パレリャーダなどが多いですが、最近ではシャルドネやピノ・ノワールを使用して造られるタイプもあり、多種多様なカヴァが生まれています。 太陽をたっぷり浴び、温暖な気候で成熟するブドウからできるカヴァは、果実味豊かで爽やかな味わいに仕上がります。
以前はチャレッロやパレリャーダなどのスペイン独自のブドウ品種のみが使用を許可されていたが、最近ではピノノワールやシャルドネ等の品種も使ってよいということになった。
本場のシャンパン(ピノノワールやシャルドネを使うことが多い)に味を似せてきている、というのは少しうがった見方であろうか?
とはいえブランド価値以外ではシャンパンと並び、ところどころ超えてすらいるといってしまってもあながち間違いではないはずだ。
シャンパンとカヴァ、その共通点と相違点
共通点
シャンパンもカヴァもどちらも瓶内二次発酵という製法で作られている、これが最大の共通点。
一度タンクや樽の中で発酵させたワイン(この時点では発泡していない)を瓶詰めし、糖や酵母を追加して瓶の中でさらに発酵させるというものである。
発酵させた後も熟成させたり、沈殿した酵母を取り除いたりと、コストも手間もかかる製造法ではある。だがその分味も発泡具合も比類なきものになる。
相違点
製造の最終工程においてシャンパン(シャンパーニュ)が「糖分」を加えるのに対し、カヴァはそれを加えない。これが最大の相違点だろう。
シャンパンの生産地であるシャンパーニュ地方は、その冷涼な気候のためにブドウの酸味が強くなってしまう。
だから最後に糖分を加えること(これをドサージュと呼ぶ。)で味のバランスを調整する必要があった(なお最近は温暖化の影響で、シャンパーニュ地方の気候が変化し糖分を補う必要性が薄れてきてるらしい)。
これに対してカヴァの産地であるスペインの気候は地中海性の温暖なもの。ブドウが十分に熟するので、補糖する必要がないのである。だから辛口のドライなものが多く、料理との合わせやすさではシャンパンを上回る。それでいながら必要以上に酸味が立ちすぎることなく、豊かな香りと味わいを楽しめるのだ。
オススメのカヴァ2本
ここからはアクセトリーのお勧めするカヴァを2本、入手のしやすさを考慮に入れつつご紹介したい。
コドーニュ(コドルニウ) クラシコ・セコ
カヴァというワインは、1551年創業のこのコドーニュ(スペイン語発音ではコドルニウのはず)が発祥。 冷やしすぎずにのむと、アーモンドのような甘み、コクがかすかに感じられるようになる。 1600円ほどと安価なのも、普段飲むにはぴったりである。
モンマルサル・エクストレマリウム
上は千円台のワインであるが、こちらのモンマルサル・エクストレマリウム、価格こそ2000円前後と若干高いものの、泡立ちが抜群にきれいである。
この価格のスパークリングワインには望むべくもないなめらかな泡立ちのよさだ。
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