カテゴリ: ビール

そこの君、ヴァイツェンは飲んだことあるかね

「ヴァイツェン」
このようなカタカナの並びを見たとき人はうっすらと「ああ、ドイツ語なんだろうな」と察する。

そのイメージの通り、ヴァイツェンはドイツで作られている白ビールのことを指す。
また大雑把なくくりでは、同じ製法の白ビールなら、日本国内のビールもヴァイツェンと呼ばれることもある。


本来ビールは発酵のために大麦麦芽が用いられるのが一般的だが、
このヴァイツェンは、小麦の麦芽も用いることで独特の舌触りと風味を出すことに成功しているため、実際他のビールと違う強い個性を確立している。

その個性というのは、バナナや、バニラみたいな風味があって、口当たりも小麦由来のまったりとした柔らかさがあること。
そして何よりアルコール度数も低い(ものが多い)。
あれ、こんなビールなら、ビール自体に苦手意識があっても飲めそうではないか……?

ビールが苦手な人たちは口をそろえて、「ビールは苦い」、「ビールは重たい」と言う。
しかし、ヴァイツェンはそれらの欠点や不平不満をきれいさっぱり取り除いていくれるのだ。
さて、ヴァイツェンを飲まずして、貴方はビール嫌いであると胸を張って言えるだろうか?

ヴァイツェンの魅力を語る上で捨て置けない銘柄たち

実際にヴァイツェンを飲もうと思った時、
あなたの前には2つの選択肢が現れる。
ビン(若しくはカン)に入った、家でも手軽に飲めるヴァイツェン。
そしてクラフトビールの専門店で飲むことの出来る、生ビールとしてのヴァイツェンだ。

ビンに入ったものは保存状況や日数によって劣化が進んでいくが、本場ドイツのものでも飲むことが出来る。ネットで探すか、ビールを充実させている酒屋等へ行けばありつくことが出来るからだ。

対して、生のヴァイツェンは美味しい。ビールは意外と鮮度が命なので、出来れば生ビールで楽しむのが一番いい。
けれど飲食店で生ビールのヴァイツェンにありつくためには、リサーチ力が必要になってくる。
クラフトビール専門店の中には、一定して出し続けている銘柄もあれば、不定期でラインナップが変わってしまうこともあるからだ。
「前に飲めたのに、今は無くなった!」なんてことに陥る恐れもあるので気をつけたい。

ビン部門

フランチスカーナー「ヘーフェヴァイスビア」

とてもクリーミーなヴァイツェン。
これを一番最初に飲んでしまうと……、なんだかもったいない!
とそう思わせるほどに、ヴァイツェンの個性(バナナやバニラような甘い香り!)をぐいぐい押し出している一品。酸味のきいた白ソーセージなんかと合わせると、もう最高。レモンバターソースとも合う。


ビンにしては入手が難しい方。池袋の東武百貨店などで見かけることがある。
330mlで500円ほど。

アマゾンではまとめ買いしかないようだ。

エルディンガー「ヴァイスビアヘーフェ」

炭酸が力強く、きめ細かい泡とまろやかな舌触りが絶妙にマッチしている。
ヴァイツェン特有の麦のほのかな甘みもそうだが、ホップの苦みもしっかり感じられる点が良い。
総合的に見てバランスのいいヴァイツェンだと言える。

価格は330mlで500円ほど

常陸野ネストビール「ヴァイツェン」

ツウの方であれば、フランチスカーナーとエルディンガーを出しておいて、どうして常陸野?!と思うかもしれない。
しかし日本国内での流通具合と、味わいを加味して、やはり一回このヴァイツェンを飲んでおいてほしい。

この常陸野ネストのビールであれば、特別な販売店でなくてもある程度大きな酒屋であれば見かけることが出来る。
さらに海外のビールコンテストの受賞歴もあり、日本で気軽に飲める美味しいヴァイツェンと言ったらこれ。といった感じ。

味わいはヴァイツェン特有のバナナのような香りに、マンゴーのような甘みがある。
コクがあって後引く味わいだが、すっきりとしていて口の中に残るわずらわしさもない。

330mlで400円ほどと、価格もヴァイツェンにしては抑えめで嬉しい。

生部門(国内)

生部門は国内に絞って取り扱う。(なんたって鮮度が命だからね。)
現在では、海外ビールの生樽が日本に上陸することもザラにある(ギネスもそう)けれど、
新鮮なものが飲めるのなら、それに越したことは無いのだから。

常陸野ネストビール ヴァイツェン

やっぱり出てくる、常陸野ネスト。
しかし、あえて名前を挙げるのは、生とビンとを飲み比べてほしいから。
御託は言わないので、是非この2つを試してみてほしい。

都内で手軽に飲め、出会える確率が高いとしたらココ

富士桜高原ビール ヴァイツェン

山梨に醸造所のある富士桜高原ビールもおススメ。
苦みを感じることなく、華やかなヴァイツェンらしい風味が味わえて、まるで花のような甘さ。
出来のいいヴァイツェンで、ビールの苦さが嫌いな人でもストレスなく飲める。


都内であれば神楽坂のラ・カシェットでよく見かける。

近く六本木に直営店をオープンさせる予定だそうだ。

ヴァイツェンとは白ビールのことだ。しかし白ビールはヴァイツェンのことを指すわけではない。

ヴァイツェンは白ビールの中の一つの分類であるが、
ヴァイツェン自体の知名度が高いがために、しばしば白ビールと言ったらヴァイツェンのことだと主張する人がいるが、これは大きな間違いなので訂正を入れておきたい。

正しくは、
大麦麦芽の他に小麦を多く使った、色の白っぽいビールを白ビールと言い、
その中に、ドイツで作られるヴァイツェンと
ベルギーやオランダなどで作られるヴィット(もしくはベルジャンスタイルホワイト)の二者が存在するのである。
そしてこの二つもまた細かく分類が分かれていく(ややこしいのでここではあえて触れない)。
ベルジャンスタイルホワイトは、大麦麦芽と麦芽化していない小麦を用いていて、ホップの代わりに、コリアンダーやオレンジなどの香辛料で香りづけしている(多少ホップも入っている)。
また、乳酸化しているため少し独特の酸味がある。
有名なのは「ヒューガルデン・ホワイト」。
爽やかな柑橘系の香りと適度な酸味で、温かい季節に飲みたくなる一本だ。

ヴァイツェンは美味しい。みんな、ヴァイツェン飲もう。

ヴァイツェンがあなたの舌に合うかどうかは、
はっきり言ってしまえば「好み」としか言いようがない。

しかし、大別的に良く聞くビール嫌いたちは、「苦い」「重い」を理由にビールを毛嫌いしていしまう。
けれどそれは結構もったいないことだ。
ビールは作り方によって、それぞれの個性が強く出るお酒なのだから。


もしこの記事を見て、実際にヴァイツェンを飲んでみて、
ああ、こういうビールもあるんだな。と
ビールに対しての印象が少しでも変わってくれれば、うれしい限りである。

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編集部 岡田悠吾

ウイスキーが深まる季節がきました。

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