カテゴリ: カクテル・その他

ナンバリングが気になるジン

さて、ジンの中にはナンバリングを冠しているジンがいくつかある。

No.3、No.10がメジャーだろうか。
紛らわしいけれど、この二つのジンは別々のブランドで特に関係は無い。

No.10の方はタンカレーのプレミアム仕様で、TINY TEN(タイニーテン)と呼ばれる少量しか蒸留できない蒸留器を用いて造られていることが由来とされてる。

対してNo.3は、ロンドンのワイン商ベリー・ブラザース・アンド・ラッド社(BBR社)が造るプレミアムジン。BBR社が300年守り続けている、ショップとオフィスの住所、セント・ジェームス・ストリート3番地(No.3 St James’s Street)が由来とされている。

どちらにも言えることだが、別に通し番号のシリーズもので無いということ。
間違えて他の番号を探さないように覚えておくと良いだろう。

シンプルを追究したジン

このジンを表現するのは至極シンプルだ。
正統派の、しかし素直に香りが異様に優れたジン。
柑橘のフレッシュな香りと、ジュニパーの青さが素晴らしい。
キンキンに冷えているのに香りが鋭く立っていてなめらか。
本当に的確にドライ・ジン好きのツボを押してくる。
度数は46%(実際は飲んでもそこまでの度数とは思えないなめらかさ!)
700mlで4000円弱と、現行品のジンの中でも高い。一般的なジンが3本くらい買えてしまう。
このジンのフォルティッシモな香りに癖になったなら、この値段でもアリだなと思えてしまうから不思議である。

このジンには名前以外にも「3」という数字がちりばめられていて、ちょっとしたこだわりが見える。
それはフレーバーの中に存在する二つの「3」だ。

三種の果実
・Juniper ジュニパー
・Orange peel オレンジ ピール
・Grapefruits peel グレープフルーツ ピール

三種の香辛料
・Angelica root アンジェリカ ルート
・Coriander seed コリアンダー シード
・Cardamom pods カルダモン ポッズ

これら六つのフレーバーによって、No.3は作り出されている。
ブレンドに使うフレーバーが六つしかないというのは他のジンに比べていささかシンプル。
けれどその明瞭な味わいこそがNo.3のコンセプトなのである。


BBR社も、No.3のコンセプトとして以下の点を挙げている。
・ ジュニパーが利いた、もっともロンドン・ドライジンらしい味を表現すること。
・クラッシックドライマティーニに最もあうジンであること。

クラッシックマティーニのためのジンであることを裏付けるかのように、
デュークスホテルのバーの現マスター、アレッサンドロ・パラッツィ氏も、No.3でマティーニを作るようだ。
ステアなしで作り上げるそのマティーニは、最高の一杯として名高い。

やはり飲み方としておススメなのは、ドライ・マティーニ。
零度以下に冷えてなお、しっかりと立ち昇ってくるその香りは、マティーニにふさわしい。

または柑橘系のフレーバーを活かして古風なソルティドッグに仕上げても良いのではなかろうか。
ただNo.3の香りが強いため、カクテルベースで使う際はややピーキーとなるため気をつけたい。

バーではNo.3を冷凍庫で冷やしていてくれるなら、それこそマティーニがおススメだが、
どこでも用意されているとは限らないので気をつけよう。

家では素直にトニックと合わせるか、
大人しく、冷凍庫の中で眠らせておいて
飲みたいときにショットグラスでクイッとやるのがいいのでは。

NO.3 ロンドンドライジン ―正統なドライ・ジン。まるで英国紳士のような―

言うなれば、No.3は歴史を重んじる英国紳士だ。
それは前衛的で賑わいを見せているジンの造り手やファンからすれば、冒険心の無い、時代遅れな代物に見えるかもしれない。
しかし、使い古されたその製法を真摯に貫き、守っていくことも、はなはだ尋常ではない労力が必要だ。
300年以上続いているということは、一定の評価を受け続ける真理が存在しているということでもある。色眼鏡を取り払って、じっくりと味わってみてはいかがだろうか。

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編集部 岡田悠吾

ウイスキーが深まる季節がきました。

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