「アマレット」―宗教と芸術の国、イタリアより生まれたリキュールの歴史と魅力。

甘苦いアーモンドのような香りと、やや赤みを帯びた琥珀色が美しいイタリア産のリキュール ――「アマレット」。
今回は、イタリア語で「すこし苦いもの」という意味の名を冠したアマレットの、ほろ苦くも甘い魅力をご紹介したい。

恋のリキュール

「ギムレットには早すぎる」という台詞は、酒好きなら誰もが耳にした事があるだろう。酒の数ほど数多の逸話が語られているが、アマレットも例にもれず逸話が存在する。

アマレットの元租であり、アマレットを代表するブランドである「ディサローノ・アマレット」。

その逸話はルネッサンス時代まで遡り、1520年代――画家であったベルナルディーノ・ルイーニが、イタリアはサロンノにあるサンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会から聖母マリアのフレスコ画を依頼された事に始まる。
ルイーニは、滞在していた宿屋の美しい女主人に心惹かれ、彼女を聖母マリアのモデルとしてフレスコ画を制作。
その後、女主人が聖母マリアのモデルとなった栄誉に対する感謝、そしてルイーニが示した想いに答えるべくして贈った美しい琥珀色のリキュールが、アマレットの原型だといわれている。

アマレットが初めて世に出たのは19世紀初頭。カルロ・ドミニコ・レイナ氏によってレシピが復元され、販売が開始。リキュールの風味がイタリア菓子の「アマレッティ」に似ていた為、「アマレット」と命名されたそうだ。以来、「Amaretto di Saronno(サロンノのアマレット)」として世に広まり、ブランドネームの「Disaronno Aamretto(ディサローノ・アマレット)」となった。

アマレットの楽しみ方

今や世界中で愛されるようになった恋のリキュール「アマレット」。そのレシピはルネッサンス時代からほとんど変わりないとされており、主な原料となるアンズの核を中心に、様々なハーブが繊細にブレンドされている。

ストレートで飲めば品が良く、香り高い、けれど甘みが後を引きすぎない。そんな味わい深いアマレットを存分に楽しめるレシピをご紹介しよう。

アマレット・ジンジャー

アマレット独特の香りと深みある味わいを、ジンジャーエールの爽やかさでまとめ上げたカクテル。アマレットに自体に甘みがあるので、辛口のジンジャーエールと合わせるのがオススメ。

▽レシピ
ディサローノ・アマレット…30ml
ジンジャーエール…適量

ゴッド・ファーザー

かの有名な映画の名を冠したカクテルで、レシピにアマレットが用いられていることに驚く人もいるだろう。ディサローノ・アマレットにシチリア産のアンズ核が使用されているほか、ウィスキーの優雅さと威厳に混ざるイタリア男のようなほの甘さが「ゴッド・ファーザー」の名に何ともマッチしている。ウィスキーはなんでもかまわないが、オススメとしてはバーボンもしくはスコッチを推したいところだ。

▽レシピ
ウィスキー…45ml
ディサローノ・アマレット…15ml

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アマレット・カフェ

本場イタリアで定番のカクテル。アマレットが放つアーモンド香と独特の甘みを、砂糖のかわりにして味わうコーヒー。甘党の人は、生クリームやシナモンを足してみるのも良いだろう。いつもより少しだけ贅沢な時間を楽しめるカクテルだ。

▽レシピ
ディサローノ・アマレット…2~3tsp
ホット・コーヒー…適量

終わりに

ルネッサンス時代に生きた男女の恋から生まれた「アマレット」。その何世紀にもわたって愛されてきた味が、今では気軽に楽しめるようになった。
海外ではさることながら、日本においても人気・需要が高い為、取り扱っている店も多く存在する。
見かけた際にはぜひ手に取って、この酒を味わってみてほしい。

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